セミナーレポート

『GA4で広がる分析の可能性 ~探索/Looker Studio/BigQuery』セミナーでのQ&A

ユニバーサルアナリティクス(以下、UA)の計測を2023年7月1日に停止させるとGoogleが発表し、各社Googleアナリティクス4(以下、GA4)の導入を急いでいる。しかし、GA4をログ分析に活用する段階まで至っている企業はまだ少ない。

今後のGA4活用に悩む方に向けて、GA4の標準レポート、探索レポートの使い方、Looker Studio(旧:Googleデータポータル)やBigQueryと連携させた活用の方法を解説するセミナーを9月7日、10月5日に開催した。

当日、参加者からは多くの質問が寄せられた。本コラムでは、寄せられた質問と八木からの回答を紹介する。

※関連ナレッジ資料※
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Q&A集

GA4では、SNS経由のユーザーを識別できるか。

回答:
UAと同様にGA4でもメディア・参照元情報を収集しており、SNS経由で流入したユーザー数を確認することができる。 ユーザーを個別に識別したい場合は、対象のユーザーIDを取得することで確認する。

GA4で分析できるモバイルアプリにLINEは含まれるのか。

回答:
GA4で計測するためには、対象アプリにGA4の計測IDを設置する必要がある。そのため、GA4でデータを取得することはできない。ただ、LINE広告のレポート結果をBigQueryに蓄積することはできる。

GA4では、楽天などモールでの行動を計測することはできるか。

回答:
楽天モール内でのユーザー行動をGA4で計測することはできない。 しかし、モールでの販売実績をCSVなどでBigQueryへ蓄積することで、Looker Studioで可視化することは可能。

GA4では、展示会などオフラインチャネルのデータも分析できるか。

回答:
GA4で計測できるプラットフォームはWebサイトとアプリ(iOS、Android)に限る。展示会などオフラインの行動は取得できない。

GA4でユーザーを特定できると、訪問者が誰かわかるのか。

回答:
GA4上でユーザーを特定することはできない。 しかし、以下の流れを踏むことでユーザーの特定は可能。
ログインIDなどをユーザーIDとしてGA4に蓄積
GA4とBigQueryを連携
既にBigQueryに蓄積されているユーザーIDと突合する

UAでの「スマートゴール」はGA4でも設定できるか。

回答:
GA4ではスマートゴールは提供されていないため、UAのように計測することはできない。
しかし、「予測オーディエンス」というユーザー行動を予測できる機能がある。 当機能を利用することで、予測オーディエンスをコンバージョンとしてイベントに変換することはできる。

参考
アナリティクス 4 のコンバージョン|アナリティクスヘルプ

GA4でユーザーを識別をするにあたって何か設定は必要か。

回答:
GoogleタグマネージャーのDataLayerなどを利用し、ユーザーID情報をGA4へ送る必要がある。 GA4でユーザーを特定する際はユーザーIDなどを利用する。
【例】
PCで会員サイトへユーザーID「AAA」でログインし、アプリでユーザーID「AAA」でログインした場合。
UAではデバイスIDでユーザーを特定していたため、異なるデバイスからサイトを訪問するユーザーを同一ユーザーとみなすことが困難だった。 しかし、GA4ではユーザーIDも利用してユーザーを特定するため、異なるデバイスであっても同一ユーザーとしてみなすことができる。

GA4では、UAでおこなっていた分析をどのように維持できるか。

回答:
GA4でもUAと同様に、集客・回遊・成果の軸でデータを確認できる。ただ、集計の定義が異なることには注意が必要。

GA4で取得したアクティビティログをもとにスコアを付与することはできるか。

回答:
アクティビティログ(GA4で計測したユーザー単位のイベント)をBigQueryに蓄積した上で、行動に対してスコアをつけることはできる。

Web閲覧する人と商談の意思決定をする人は一致しないことがほとんどだが、GA4ではどのように分析するべきか。

回答:
行動履歴がないユーザー情報を分析することはできないため、企業単位でユーザーの行動履歴をまとめて分析するのも一つの手。 しかし、Web閲覧している人が意思決定者へ上申している可能性が考えられるため、やはりWeb閲覧している人に対してエンゲージメント施策を実施するのが良いかと考えられる。

将来的にGA4とBigQueryを連携してデータ分析をおこなう場合、あらかじめ連携しておく方が良いのか。

回答:
BigQueryはデータを蓄積することでストレージ利用料が発生する。
費用が最重要であれば蓄積を見送り、必要になったときに連携するのも良い。しかし、過去データを含めた分析を行う可能性があるのであれば、あらかじめ蓄積しておくことをおすすめする。

GA4とMarketoを連携するとどのようなメリットがあるか。

回答:
Marketoでは計測できないアクティビティについて、GA4で詳細なイベントとして計測することができる。Marketoで育成したユーザーがどのような行動をしたのか、より詳細に見れるようになる。

MAと連携してイベントを作成したいが、GA4上で設定できるのか。

回答:
取得方法によるが、MAのウェブフック機能などを利用するとGA4へデータを送信できる。

GA4やGTMで取得できない場合は、MAとGA4のデータをBigQueryに蓄積し、MAデータを想定しているイベントに加工することで、MAとGA4のデータを分析に利用できるようになる。

パワー・インタラクティブのGA4支援サービス

GA4に関して、お客様からこのような相談を受けることが多い。

「GA4を導入したものの、設定に不備があり正しく計測できていないから専門家に見てほしい」
「GA4を導入したものの、実際の分析での活用が進まない」

そんな悩みを抱えた担当者に向けて、パワー・インタラクティブはGA4支援サービスを提供している。

GA4活用でお悩みの方は、一度パワー・インタラクティブまで相談してほしい。

GA4支援サービスの詳細はこちら

岩野 航平

コンテンツ編集長

岩野 航平

コンテンツ戦略策定

新卒で株式会社ネオキャリアに入社し、新規オウンドメディアの立ち上げに従事。ネオキャリアを退職し、数カ月間飲食店で働いた後、パワー・インタラクティブに入社。マーケティング、インサイドセールスを担当したのち、コンテンツ編集長に就任。パワー・インタラクティブで発信するコンテンツ全般の企画やコンテンツ計画策定などをおこなう。

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