事例

株式会社日立ソリューションズ リードビジネスゲーム®でマーケティングの理想型を疑似体験、事業部横展開へ

ビジネス形態
BtoB
業種
IT
規模
1000名~5000名未満

日立ソリューションズ様では、デジタルマーケティングの精度アップと各事業での横展開に取り組む中、マーケティング担当者に向けた研修として2021年10月にリードビジネスゲームを実施しました。

■実施の背景:
デジタルマーケティングを社内展開していくために知識・ノウハウを高めていく必要がある

■実施の目的:
デジタルマーケティング経験者は取り組みの再整理、未経験者は疑似体験

■習得したこと:
・理想的なデジタルマーケティングの進め方を疑似体験できた
・言葉の定義を含め、MA運用実務を再整理できた

■今後に向けて:
これまでのデジタルマーケティング施策の見直しと、事業ごとの横展開を進める
日立ソリューションズ様では、製造・流通・通信業を中心に「マニュファクチャリングイノベーション」「モビリティ」「空間情報」「セキュリティ」「運用管理」「デジタルマーケティング」「ワークスタイル変革」「ビジネスコラボレーション」の事業を中心に事業展開しています。社内でデジタルマーケティングの理解を深め、各事業部への横展開を推進しようと、リードビジネスゲームの研修プログラムに、2日に分けて10名が参加しました。今回は営業企画本部の中村様と西津様に、パワー・インタラクティブ(以下、PI)山田より、リードビジネスゲームを受講することになった背景や受講後の感想を聞きました。

「リードビジネスゲーム®」は、株式会社Nexalが開発したBtoBマーケティング実践プログラムです。
 パワー・インタラクティブはそのトレーニングパートナーを務めています。

事業部と協力し、マーケティング活動のシナジー効果を出したい

PI山田
中村様、西津様は共にインサイドセールス部に所属されていますが、業務内容とご自身の役割について教えてください。

中村氏
私が所属するインサイドセールス第1部第3グループでは、「デジタルマーケティング」「ワークスタイル変革」「ビジネスコラボレーション」の3つの領域に特化した案件創出を行っています。インサイドセールスという部署名がついていますが、実際はもう少し広い範囲を担当しています。プロモーション活動を通じてリードを獲得し、さらにリードナーチャリングを進める中で、インサイドセールスでリードクオリフィケーションを行い、有望な案件を営業に引き渡すのがミッションです。

これまでマーケティングオートメーション(MA)の取り組みをデジタルマーケティング領域に限定してやってきましたが、今年度に入りMAとインサイドセールスとを連携したリードクオリフィケーションに取り組んでいます。どれだけ成果が出ているかも測定できるようになり、実際に一定の成果が出ていると感じています。今後この活動を社内に展開していくために、自分たちの知識やノウハウを高めていく必要があると感じています。

西津氏
私は中村さんと同じインサイドセールス第1部で、隣の第2グループに所属しています。第2グループでは、「マニュファクチャリングイノベーション」をはじめ、「モビリティ」「運用管理」において、マーケティング施策を企画立案し、リードジェネレーション、案件創出を担っています。「マニュファクチャリングイノベーション」は、主に製造業向けソリューションが中心となり、各製品の担当事業部、営業担当と連携しながら、市場動向、お客様ニーズを捉えた施策の企画立案を行っています。

部署の課題は、各事業における効果的なマーケティング施策の企画・立案、事業間連係によるマーケティングのシナジー発揮です。

デジタルマーケティング経験者は取り組みの再整理、未経験者はMA活用の経験を目的に

PI山田
リードビジネスゲームに参加いただくにあたり、何を期待していましたか?

中村氏
今後は、デジタルマーケティングで取り組むMAの活用やナーチャリング施策において、精度を上げていくことが大切だと考えています。同時にデジタルマーケティングを横展開していくことも課題です。

私のようなデジタルマーケティングの経験者にとっては、改めて取り組みの整理をすることができますし、あまり経験のない担当者にはデジタルマーケティングやMA活用を経験してもらえるのではと考え、リードビジネスゲームに参加しました。

西津氏
実業務では年度や四半期ごとに施策、計画を立てて推進しますが、現実的には突発的なトラブルが発生し、日々の業務の忙しさからどうしても短期的な視点に陥りがちです。過去に実績のある安易な施策を実行することに重きを置いて、理想的なリード創出の施策実行がおろそかになりがちです。リードビジネスゲームには、理想的な施策の進め方を疑似体験でき、定石に気付けることを期待しました。

マーケティング業務への実用性の高さを実感、データ分析の重要性を認識

PI山田
リードビジネスゲームを体験した感想や、実務との関連性についてお聞かせください。

中村氏
前半の座学では、MAの運用実務をしてきた中で実際に出てきた言葉が多く、再整理をすることができました。「MQL」「リード」という言葉の社内での定義が曖昧で、言葉の定義をしなければならないという反省点を得ました。

後半のゲームは、事業部側のマーケティング部門の担当者も一緒に参加しましたので、かなりプレッシャーを感じました(笑)。ゲーム後の感想ですが、実務で考えていることに本当に似ていると思いました。「どこでリードを取り、どのようにMQL化するのか」「施策の組み合わせや相性の良い施策」など、実際に自分が実務でやってきたことを振り返りゲームに当てはめるとうまくはまりましたので、実用的なゲームだと思いました。

ゲームでは指標がはっきりしているということに気が付きました。例えばリサーチ機能を使うと、展示会でどのような結果が得られるかが全部わかります。それを基に戦略を立てるとどの施策のコスパがいいかが明白となり、良い結果につなげることができました。実務でもこのようなデータがあればすごくいいなと思います。

社内でも現在、マーケティング施策からどのぐらい案件化しているかを、チャネル別のデータを取れるようにしています。この取り組みを進め、過去にどの施策でどれだけ結果が得られたかを数値化することで、戦略を立てるのが効率化されると思いました。データを取って分析することの重要性を実感しました。

写真1:当日の様子

マーケティング業務への実用性の高さを実感、データ分析の重要性を認識

デジタルマーケティングの「理想型」を疑似体験できたことに価値あり

西津氏
座学ではBtoBマーケティングの基礎知識を解説いただいたので、マーケティング業務の経験が浅い人も後半のゲームに円滑に入れました。

ゲームについては、リスト、リード、MQLを俯瞰的なデータで捉えて施策を回していく必要性について理解を深めることができました。実業務では施策の連動性を意識していますが、日々の業務が忙しくなるとおろそかになったり、経験値が増えるほど変なバイアスが入ったりします。デジタルマーケティングの理想的な「型」を、疑似体験できるところに価値があると思いました。

写真2:講義

デジタルマーケティングの「理想型」を疑似体験できたことに価値あり

共通言語で意見が白熱、デジマケ施策の見直し、再整理、新たな展開へ

PI山田
中村様はチームリーダーとして、部下のお二人にリードビジネスゲームの経験をどう生かしてほしいですか。

中村氏
MA運用を行ってきた担当者には、施策の横展開をするために活用してほしいと思います。今までMAの設計や運営にあまり関わってきていない担当者には、各事業に対するプロモーション提案や企画にデジタルマーケティング施策を取り入れていってほしいです。

PI山田
西津様はいかがですか?

西津氏
若手と経験者、上司と部下などの組み合わせでゲームに参加するのをお勧めします。立場によって事象の見方が違うので意見が白熱しますしゲームを通じて共通言語で話せる機会となり得ると考えています。そういう意味でもゲームが役立ったと思います。

マーケティングを長く経験された方にとっては理想と実業務とのギャップで悩むことがあると思いますが、ゲームを通じて原点に戻ることができ、新たな気付きを得られると思います。

参加したメンバーに聞くと、全般的に高評価でした。とある事業の担当者は、ゲーム参加以前に立案していたマーケティング計画をゲーム後、「本質的に見直してみたい」と話すほどでした。

リードビジネスゲームの担当トレーナーの声

今回は2日間に渡り2チームに分かれて、実務に携わっている方々に参加してもらいました。限られた予算、リソースなど実際の現場で起こる障壁を、ゲームを通じて体験する良い機会になったと思います。
これまで、施策を実施する際には皆さんの経験値の高い施策に偏る傾向がありました。
特定の施策に偏ることなく、施策の得手不得手を理解し、それらを連携させることで大きな成果を出すことができます。その重要性を感じていただけたので良かったです。
また、リードビジネスゲーム終了後、既に立てていたマーケティングプランを見直ししたいとの話がありました。実施をした成果が早速あらわれていると感じました。

リードビジネスゲーム実施日:2021年10月6日、7日
開催場所:オンライン(Zoom)

参加者 (所属部署および役職はインタビュー当時のものです)
営業企画本部インサイドセールス第1部 第3グループ
部長代理 中村 昌博 様
主任 楢崎 裕美 様
主任 西村 耕平 様

営業企画本部インサイドセールス第1部 第2グループ
主任 西津 高継 様
主任 浜村 憲  様
主任 池上 礼美 様

営業企画本部インサイドセールス第1部 第1グループ
主任 橘 直人 様
   山本 由香 様

担当トレーナー:パワー・インタラクティブ 山田 俊也

インタビュー実施日:2021年10月8日

→株式会社日立製作所様リードビジネスゲーム事例
リードビジネスゲーム®でマーケティングの全体像を体感 デジタル人材を育成し、組織のマーケティング活動を高める契機に

山田 俊也

マーケティングコンサルタント

山田 俊也

マーケティング戦略策定

BtoB企業を中心に、マーケティング戦略設計から施策の実行までサポート。Marketo Engageを使ったコンサルティングの実績を多く持つ。
社外に向けた無料・有料セミナーの企画、講師も担当。のべ50回以上の登壇実績。Adobe社が提供するMarketo Core Concepts Ⅱの講師を勤める。
育児のための長期休暇を取得、仕事復帰後は子育て奮闘中。

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